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■ 地方との格差と今後の課題


インターネットはモスクワでは当たり前のものになっているが、地方との差は依然として大きい。上述の Corbina Telecom はモスクワ以外でもサービスを提供しているが、インフラ整備と当局との交渉から始めている状況だ。

自治体当局の対応に左右されるようでは Ethernet 接続の普及にも限界があり、既存の電話回線を利用できる xDSL 方式が最後には生き残るという見方もある。ただし、 xDSL 方式が今以上に多くの利用者を獲得するためには、ここでも手続きの簡略化が求められる。

3 月末の通信省閣議ではイワノフ第一副首相が、現在電話回線すらない村落が全国に 4 万 3,000 か所あることを指摘し、 2015 年までに全ての村落にインターネット回線を配備するよう求めている。

モスクワと地方の大き過ぎる格差の解消がロシアの喫緊の課題となっている。


※この記事はWIP ジャパン(株)2007年7月3日発信のプレスリリースより引用されています。

●ロシア全体でのインターネット普及率

これまでモスクワを例に挙げていったが、ロシア全体ではどうなっているのだろうか。通信省発表のデータによれば、 2006 年にインターネット上での情報交換量は前年に比べ約 1,8 倍増の 729 億 8518 万メガバイトになるという。

また、独立系調査機関「世論調査基金」は、 2002 年より継続して「ロシアのインターネット」という統計結果を年 4 回公表している。この調査では「少なくとも半年以内に一度はインターネットを利用した」ことのある者を「インターネット利用者」の一人に数えているが、 2002 年に 18 歳以上の人口で 8 %だったインターネット利用者が、 2006-7 年冬季の調査で 25 %と上昇。

しかし突出して増加した時期は見られず、毎年平均して 4 %ずつ増加する傾向にあり、徐々にインターネットが身近になってきているようだ。

ただしモスクワでの普及度は他の地方と比べて群を抜いており、ロシア全体では「直近の 1 日以内にインターネットを利用した」利用者は 36 %であるのに対し、モスクワだけをとれば 68 %にもなり、北西地方 ( サンクトペテルブルクを含む ) の 35 %、シベリア地方の 30 %を大きく引き離している。


※この記事はWIP ジャパン(株)2007年7月3日発信のプレスリリースより引用されています。

●ネットショッピングが急成長

検索エンジン大手には冒頭で挙げた Yandex 、 Mail.ru 、 Rambler などがあるが、それぞれ無料メールボックスをはじめ、チャット、ブログなどの付帯サービスを提供している。また、ネットショッピングの普及もめざましく、 2006 年の市場規模は前年比 42 %増(インターファックス通信の調べによる)になり、そのうち 61 %がモスクワでの取引だという。

電化製品や PC 、モバイル、書籍・ CD から家具にいたるまでネットショップの取り扱い範囲は幅広く、当日配送、代引可など利便性の高いサービスも手伝って、今後もネットショッピングの人気は続きそうだ。


※この記事はWIP ジャパン(株)2007年7月3日発信のプレスリリースより引用されています。
●高速回線の主流は?

モスクワのプロバイダが提供する高速回線のうち、 ADSL が 37 %なのに対し、 Ethernet 接続は 57 %とシェアを占めている。 Ethernet 接続はプロバイダ別対応の LAN カードを加入者のパソコンに挿入して設定をしてもらうだけで手続きが完了する。 LAN カードはプロバイダが提供する場合が多く、手軽で初期費用もほとんどかからない。

Ethernet 接続のモスクワ最大手「 Corbina Telecom 」は 2006 年末時点で 119 地域のうち 97 地域をカバーしており、モスクワ市内での加入者数は 12 万人 ( 同社発表 ) 。 Corbina Telecom の強みは速度と価格である。特に 2006 年度は大幅な通信速度の向上と価格破壊を進めた結果、業界全体の料金引き下げのけん引役となった。 2007 年 6 月時点トラフィック無制限 1,2Mbps の場合月額 450 ルーブル ( 約 18USD) からあり、他社もこれに並ぶ料金設定になっている。

しかし同社によれば、自治体の無理解がインターネットの普及を阻んでいるという。 Ethernet 接続方式の場合、基地の設置場所へのアクセスは自治体(住宅管理局)の許可がなくては不可能なため、例えば基地のトラブルで端末から接続できないという場合、すぐには復旧が期待できないといった状況だ。

ADSL 接続では「 Stream 」のブランド名で提供する「 Comstar Direct 」社の独占状態である。電話公社が提供するモスクワ市内の固定電話に加入している住宅であればどこでも接続可能だが、電話と ADSL 加入者が一致していること、料金未払いがないことを証明するなど、事務手続きがわずらわしい。また、約 100US ドルの ADSL モデムを別途購入する必要があるのが難である。

ごく最近では無線ブロードバンドのサービスも徐々に広まりつつあるが、料金が高いこととカバー地域がまだ少ないため、まだ身近になったとはいえない。


photo-001.jpg (写真: Corbina Telecom のウェアを来たスタッフが肩車をして壁に穴を開け、ケーブルを通しているところ。モスクワではこれと同じような光景をよくみかける。)


※この記事はWIP ジャパン(株)2007年7月3日発信のプレスリリースより引用されています。

※この記事はWIP ジャパン(株)2007年7月3日発信のプレスリリースより引用されています。


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世界中の投資家が注目する「 BRICs 」
そのひとつ、ロシアの IT 事情、
はたして熱いのでしょうか、寒いのでしょうか?

(「 BRICs」とは、ブラジル、ロシア、インド、中国。 )


「 BRICs 」の一つ、ロシア。ここ数年 GDP6 %以上を維持し、経済は順調に成長し続けている。 IT に関しては後進国と思われがちだが、なんといってもあの Google の創始者の一人はロシア出身なのだ。 

実際のところ、ロシアの IT 事情はいったいどんな状況なのだろうか。

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「切符売り場ではご案内はいたしません。ご不明な点は Yandex まで」

これは、地下鉄の切符売り場に貼られていたインターネット検索エンジン大手「 Yandex 」の広告ステッカーである。

この案内を装った広告はモスクワ市民に人気となっており、インターネットが一般市民に十分浸透していることを裏付けている。

実際、普及が実感できるようになったのは 2004 年頃から。それまではダイヤルアップ接続が主流で、高速接続はごく一部のオフィスビルやインターネットカフェでのみ可能だった。通信速度は遅い上「すぐ切れる」「つながらない」などトラブル続き。日本から送信されてくる大容量のファイルがなかなか受け取れず、結局ファックスで送ってもらったという笑えない話も多かった。

現在ではオフィスのみならず家庭でも高速回線は当たり前。プロバイダ各社とも料金と速度の競争にしのぎを削っている。

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